借りている建物のオーナーから突然、「次の更新はしません」と告げられた——。

そんな経験をされた方は、大きな不安を抱えていないでしょうか。

建物オーナーから契約更新をしないと宣告され、退去すべきか悩む賃借人のイラスト。
退去すべきか悩む賃借人

「更新しない」と言われても、それだけで退去義務が生じるわけではありません。

借地借家法は、建物を借りて生活・営業の基盤としている賃借人を保護するため、貸主が更新を拒絶するには正当事由が必要であると定めています。

正当事由のない更新拒絶は、法律上、効力を持ちません。

弁護士 岩崎孝太郎

「正当事由とは何か」、「裁判所はどのような事情を考慮して判断するのか」について、実際の裁判例も交えながら解説します。

「もしかして出て行かなければならないのかな…」と不安を感じている方に、ぜひお読みいただければと思います。

参考記事

▼ 賃貸人の立場から「正当事由があるか」を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

参考記事
賃借人を退去させるための正当事由とは?肯定・否定ケースを裁判例で解説
この記事でわかること
  • 「更新しない」と言われても、正当事由がなければ法的に無効であること
  • 正当事由5つの要素総合的に判断されること
  • 裁判所が実際に重視しているポイント
  • 「建物が老朽化している」だけでは正当事由にならないケースがあること
  • 立退料を提示されたときに注意すべきこと

※なお、この記事は普通借家契約(一般的な賃貸借契約)を対象としています。契約書に「定期建物賃貸借契約」と記載されている場合は、更新拒絶に正当事由は不要とされており、取り扱いが異なりますのでご注意ください。

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第1 契約の更新・解約申入れのルール

1 賃貸借契約における更新・解約申入れのルール

賃貸借契約の場合、契約期間が満了しても、賃貸借契約が満了するのは例外的な場合に限られます。

合意による契約更新がなされずとも、建物オーナーからの更新を拒絶する通知をしなかったり、賃借人が継続して利用していることに異議を述べなければ、契約は更新されます。

借地借家法 第26条・第27条
(契約の更新・解約申入れのルール)

【第26条】期間の定めが「ある」契約の場合

ルール① 事前の通知
期間満了の
1年前 〜 6ヶ月前
までに更新拒絶の通知
通知を怠ると…
従前と同一条件で自動更新
(※期間の定めは「なし」になる)
ルール② 満了後の異議
ルール①の通知をしたのに
賃借人が使用を継続
賃貸人が遅滞なく
異議を述べない
やはり自動更新される

【第27条】期間の定めが「ない」契約の場合

賃貸人からの
解約の申入れ
申入れの日から
6ヶ月を経過 して終了
(※終了後も居座り+異議なしの場合は第26条と同じく継続となる)
⚠️ 最重要ポイント ⚠️
上記の「更新拒絶の通知(26条)」や「解約の申入れ(27条)」を有効にするためには、
【第28条の正当事由】(建物の使用を必要とする事情など)が不可欠です!

2 賃貸借契約を終了させるには「正当事由」が必要

さらに、借地借家法は、建物を借りて生活や営業の基盤としている賃借人を保護するため、貸主(オーナー)が更新を拒絶したり解約を申し入れたりするには、「正当事由」がなければならないと定めています(借地借家法28条)。

つまり、建物オーナーから「更新しない」と通知されたとしても、正当事由がなければ、その通知は法的に効力を持ちません。
賃借人は引き続き建物を使用する権利を持ちます。

「更新拒絶の通知が届いた」、「立ち退きを求められている」という方は、まず「正当事由があるかどうか」を冷静に確認することが大切です。

第2 「正当事由」(借地借家法28条)はどう判断されるか?

1 正当事由とは

正当事由とは、簡単に言えば「貸主が賃貸借契約を終わらせるために必要な、正当な理由」のことです。

借地借家法28条は、正当事由の判断にあたって考慮すべき事情を次のとおり定めています。

  • 貸主・借主双方が「建物の使用を必要とする事情」
  • 建物の賃貸借に関する従前の経過(契約の歴史・関係性)
  • 建物の利用状況
  • 建物の現況(老朽化の程度など)
  • 貸主が提供する財産上の給付(立退料など)

借地借家法28条
建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

🔗「借地借家法」(e-Gov法令検索)

これらは、どれか一つが決め手になるのではなく、すべての事情を総合的に考慮した上で、最終的に正当事由があるかどうかが判断されます。

重要なのは、この判断は貸主側の事情だけで決まるのではないという点です。

賃借人の側にも「この建物がどれだけ必要か」を主張する権利があり、裁判所はその双方の事情をきちんと比較・検討します。

借地借家法 第28条「正当事由」の判断要素
【主たる事情・必須】
建物の使用を必要とする事情
賃貸人が必要とする事情
VS
賃借人が必要とする事情
【その他の考慮事情】
  • 建物の賃貸借に関する従前の経過
    (権利金の有無、賃料滞納の有無、信頼関係など)
  • 建物の利用状況
    (営業用か居住用か、どのように使われているかなど)
  • 建物の現況
    (建物の老朽化の度合い、耐震性、朽廃など)
【補完事情】※上記で足りない場合
財産上の給付をする旨の申出 (立退料の提供等)
これらを総合的に考慮し、
「正当の事由」 があるかを判断する

裁判所は一つの事情だけで決めるのではなく、借主・貸主双方の事情を丁寧に比較しながら、総合的に判断しています。

裁判所は具体的にどのような事情を見ているのか、これから順番に解説をしていきます。

2 「建物の使用を必要とする事情」とは

貸主と借主の双方にとって、現在、どれだけ切実にその建物を必要としているかという事情のことです。

裁判所は単に「賃貸人に建替え計画がある」だけでは足りず、賃借人側の営業・生活基盤との比較衡量を厳格に行っています。

正当な理由があるかどうかを判断する上で、最も中心となる要素です。

  • 貸主側の事情:
    「自分や家族が住むために必要」、「自分でお店を始めるために必要」といった自己使用の目的や、「老朽化して危険なので建て替え再開発をしたい」といった事情が含まれます。
    また、物件取得時に賃借人の存在を認識していたかどうかは、大きな事情の1つになります。

  • 借主側の事情:
    「生活の拠点であり、高齢や病気のため他への引っ越しが難しい」といった居住の必要性や、「長年そこで商売をしており、移転するとお客さんが離れて生活が成り立たない」といった営業上の必要性が考慮されます。 裁判などでは、この「貸主の必要性」と「借主の必要性」を天秤にかけて比較します。
裁判所・判決年月日事案の概要裁判所の判断(要旨)判決
東京地裁 令和6年8月8日老朽建物につき、賃貸人が建替えのために明渡しを求めた事案。建物の倒壊危険や建替え必要性が高いことから、賃貸人側の使用必要性が強いとされた。他方で、賃借人の長年の使用利益も考慮し、立退料により調整した。立退肯定
東京地裁 令和7年8月8日コインランドリー店舗として使用されていた建物につき、賃貸人が建替え目的で明渡しを求めた事案。賃借人は当該店舗に多額の投資をしており、売上の相当部分をこの店舗に依存していたため、使用必要性が高いとされた。
これに対し、賃貸人は賃借人の存在を知って取得していたことなどから、必要性は強くないと判断された。
立退否定
東京地裁 令和7年7月18日賃貸人が建物・土地を購入後、有効活用のために明渡しを求めた事案。裁判所は、賃貸人が賃借人の居住を前提に物件を取得していた点を重視し、賃貸人側の必要性は賃借人の居住継続の必要性を上回らないとした。立退否定

3 「建物の賃貸借に関する従前の経過」とは

契約を結んだ時から現在に至るまでの、貸主と借主の歴史や関係性のことです。

具体的には、以下のような事情が考慮されます。

  • これまで相場より著しく安い家賃で貸してもらっていたか
  • 過去に権利金や高額な更新料の支払いがあったか
  • 借主側が過去に無断で別の人に貸したり(無断転貸)、家賃を滞納したり、騒音などの近隣トラブルを起こしたりといった契約違反・迷惑行為があったか
    (借主に違反行為などがあり貸主との信頼関係を壊すような事情があった場合は、貸主からの明け渡し請求が認められやすくなります)
裁判所・判決年月日事案の概要裁判所の判断(要旨)判決
東京地裁 令和6年8月8日長年にわたり定期借家化交渉や建替え交渉がされてきた建物について、更新拒絶がされた事案。裁判所は、更新拒絶が突然のものではなく、以前から交渉が続けられていたことや、耐震規制・再開発事情の変化があったことを踏まえ、賃貸人側に有利な事情として見た。立退肯定
東京地裁 令和7年8月8日賃貸人が、賃借人付きの建物を取得した後に明渡しを求めた事案。裁判所は、賃貸人が賃借人の存在を知って取得していたことを重視し、その後に建替え必要性を強く主張することは難しいと見た。立退否定
東京地裁 令和7年7月18日賃借人居住建物があることを前提に物件を購入した後、明渡しを求めた事案。判決は、賃貸人が直ちに取り壊せないことを承知で購入した以上、その事情は賃貸人に不利に働くとした。立退否定

4 「建物の利用状況」とは

借主が現在、その建物を「実際にどのように使っているか」という状況のことです。

例えば、借主がその建物をほとんど使用せずに長期間空き家のように放置していたり、店舗を廃業して単なる物置としてしか使っていなかったりする場合、「借主はそこまでこの建物を必要としていない」と判断され、貸主にとって有利に働きます。

裁判所は、特に以下のポイントに注目しています。

  • その建物が営業・生活の中でどのくらい中核的か
  • 代替可能か
  • 移転で営業利益や生活基盤がどれだけ損なわれるか

「倉庫だから弱い」、「住居だから強い」といった単純整理ではなく、実際の機能的な重みで評価しているのが特徴です。

裁判所・判決年月日事案の概要裁判所の判断(要旨)判決
東京地裁 令和7年1月23日店舗利用中の建物につき、更新拒絶と立退料の支払が問題となった事案。裁判所は、営業用物件として使用されていることを前提にしつつ、金銭補償によって調整可能な事案と見て、立退料による補完を認めた。立退肯定
東京地裁 令和7年8月8日コインランドリー店舗として使用されていた建物の明渡しが争われた事案。当該建物部分は、賃借人の生計を支える重要な営業拠点であり、移転費用も高額になることから、利用状況は極めて重いと評価された。立退否定
東京地裁 令和7年7月18日居住用建物について、賃貸人が有効活用目的で明渡しを求めた事案。裁判所は、現実に居住が継続していること自体を重視し、居住利益を厚く保護した。立退否定

5 「建物の現況」とは

建物そのものの現在の物理的な状態のことです。

主に「老朽化の程度」や「安全性」が問題になります。

老朽化や旧耐震であること、修繕費が高い等という事情だけでは足りず、修繕可能性・危険の切迫性・代替可能性まで見ています。

すなわち、「古いから壊したい」ではなく「危険だから今壊す必要がある」まで立証できるかがポイントです。

裁判所・判決年月日事案の概要裁判所の判断(要旨)判決
東京地裁 令和6年8月8日老朽化が進み、倒壊危険も問題となった建物の建替え事案。裁判所は、単なる築古ではなく、倒壊危険が高く、建替えの必要性も強いとして、現況を賃貸人側に有利な事情と見た。立退肯定
東京地裁 令和7年8月8日築55年超で、雨漏り痕、クラック、傾斜、腐食などが指摘されていた事案。老朽化自体は認めつつも、修繕不能であるとか、直ちに取り壊さなければ危険というほどではないとして、現況面の事情は決め手にならないとされた。立退否定
東京地裁 令和5年判決(高齢被告事案)老朽建物について再開発のために明渡しが求められた事案。建物が古いことは前提としつつも、直ちに取壊しが必要な危険状態とまでは認められず、現況だけでは正当事由を支えないとされた。立退否定

6 「立退料の提供」とは

貸主側の「建物を明け渡してほしい理由(必要性)」が、借主側の理由と比べて少し弱い場合に、その理由の弱さを補うために貸主から借主に支払われるお金(または代わりのアパートの提供など)のことです。

立退料は、引っ越しにかかる実費や、お店の移転に伴う休業補償、移転先の家賃との差額などを考慮して算定されます。

ただし注意点として、「大家さん側に建物を使用する必要性が全くない」場合は、いくら高額な立退料を積んでも建物の明け渡しは認められません

あくまで、他の理由で足りない部分を「お金で補う」という位置づけになっています。

裁判所・判決年月日事案の概要裁判所の判断(要旨)判決
東京地裁 令和7年1月23日更新拒絶事案で、立退料180万円の支払を前提に明渡しが認められた事案。裁判所は、主たる事情を比較した上で、立退料180万円によって正当事由が補完されると判断した。立退肯定
東京地裁 令和6年8月8日倒壊危険の高い建物について、立退料2702万円が認定された事案。裁判所は、移転費用や営業上の不利益を踏まえた上で立退料を算定し、これによって正当事由を補完した。立退肯定
東京地裁 令和7年8月8日賃貸人が相当額の立退料支払意思を示したが、主たる事情が弱かった事案。裁判所は、賃貸人側の必要性が弱い以上、立退料を示しても正当事由が補完されるわけではないとした。立退否定
東京地裁 令和7年7月18日賃貸人が250万円の立退料を提示した事案。立退料の提示自体は考慮されたものの、賃貸人側事情が賃借人側事情を上回らないため、補完には足りないとされた。立退否定

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第3 裁判所は何を重視しているか?

ここまで正当事由の各判断要素を見てきましたが、実際の裁判例を踏まえると、裁判所が特に重視しているポイントが見えてきます。

1 賃貸人の「必要性」は厳しく審査される

「建物を建て替えたい」、「有効活用したい」という理由だけでは、正当事由として認められないケースが多くあります。

裁判所は、「なぜ今、その建物を明け渡してもらわなければならないのか」という切実さ・緊急性を厳しく問います。

特に、賃借人が住んでいることを知った上で建物を購入した賃貸人については、「最初から賃借人の存在を織り込んでいたはずだ」として、必要性が弱いと評価される傾向があります。

2 賃借人の生活・営業基盤は厚く保護される

裁判所は、賃借人がその建物を「生活や営業の中核」として使用している場合、その利益を手厚く保護しています。

長年の居住実績、高齢・病気などの事情、店舗への多額の投資、顧客との関係性といった事情は、賃借人側の主張を支える重要な根拠になります。

「ただの店子」ではなく、「この建物がなければ生活・営業が成り立たない」という実態をしっかり示すことが、賃借人にとってのポイントです。

3 立退料は「魔法の解決策」ではない

高額の立退料を提示すれば必ず明渡しが認められるわけではありません。

立退料はあくまで「貸主側の正当事由が少し足りない部分を補う手段」であり、貸主側の必要性がそもそも弱い場合には、どれだけ高額の立退料を提示しても正当事由は認められません。

第4 よくあるご質問

更新拒絶の通知が、期間満了の6ヶ月前を切ってから届きました。この場合はどうなりますか?

期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に通知がなかった場合、その更新拒絶の通知は借地借家法上の効力を持ちません。契約は自動的に更新されます。

ただし、期間満了後に改めて適切な手続きがとられる可能性もありますので、「通知が遅かったから大丈夫」と安心せず、状況を整理した上で対応することをお勧めします。

建物オーナーより、「次の更新はしません」と言われました。すぐに引っ越さなければいけませんか?

すぐに引っ越す必要はありません。

建物オーナーが更新を拒絶するためには、法律上「正当事由」が必要です。正当事由がなければ、更新拒絶の通知は法的に効力を持たず、契約は自動的に更新されます。

「出て行ってほしい」と言われても、それだけで退去義務が生じるわけではありません。

建物オーナーが「建物が老朽化しているから建て替えたい」と言っています。これは正当事由になりますか?

「老朽化している」というだけでは、正当事由として認められないケースが多くあります。

裁判所は、単に築年数が古いだけでなく、「今すぐ取り壊さなければ危険な状態かどうか」、「修繕では対応できないか」まで厳しく審査します。
「古いから壊したい」ではなく、「危険だから今壊す必要がある」と言えるレベルの事情が必要です。

更新拒絶を拒否し続けた場合、強制的に退去させられることはありますか?

正当事由のない更新拒絶であれば、強制退去はできません。

仮に貸主側が裁判(明渡請求訴訟)を起こしたとしても、正当事由が認められなければ請求は棄却されます。

貸主が「出て行かなければ訴える」と言ってきた場合も、まずは正当事由の有無を確認することが大切です。

建物オーナーから立退料を提示されました。受け取ったら退去しなければなりませんか?

立退料を受け取っただけで退去義務が生じるわけではありません。立退料の受け取りと退去の合意は別の問題です。

また、そもそもオーナー側に正当事由がない場合は、高額の立退料を提示されても明渡しは認められません。提示された金額が妥当かどうかも含め、安易に応じる前に必ず専門家にご相談ください。

建物オーナーが変わりました(建物が売却されました)。新しいオーナーから退去を求められていますが、従わなければいけませんか?

従う必要はありません。

近年の裁判例でも、「賃借人がいることを知った上で建物を購入した新オーナー」については、正当事由における必要性が弱いと判断される傾向があります。

賃借人の存在を承知で取得した以上、その後に強く明渡しを求めることは難しいとされています。新オーナーからの退去要求には、特に慎重に対応することが重要です。

定期借家契約の場合も、正当事由は必要ですか?

定期借家契約(定期建物賃貸借契約)の場合、正当事由は不要です。契約期間が満了すれば、原則として契約は終了します。

ただし、契約書に「定期建物賃貸借契約」と明記されていること、契約締結前に書面による説明があったことなど、定期借家契約として有効に成立しているかどうかの確認が必要です。

要件を満たしていない場合は、普通借家契約とみなされることがあります。契約書の内容について不安がある方は、専門家にご確認ください。

正当事由があるかどうか、自分ではどうやって判断すればよいですか?

正当事由の有無は、貸主・借主双方の事情を総合的に比較・検討して判断されるため、専門家にとっても判断は非常に難しいものです。

「建物の使用を必要とする事情」、「従前の経過」、「利用状況」、「建物の現況」、「立退料の有無」といった複数の要素が絡み合います。「もしかして出て行かなければいけないのかな」と少しでも不安を感じた段階で、早めに弁護士へご相談されることをお勧めします。

第5 立退きの問題を弁護士に相談する

1 弁護士は立退きの交渉・訴訟対応を行う専門家です

弁護士 岩崎孝太郎

「更新しません」「立ち退いてください」——そのひと言は、長年暮らしてきた自宅や、大切に育ててきたお店を失うかもしれないという、非常に重大な通告です。

しかし、この記事でお伝えしてきたとおり、賃貸人の言葉がそのまま法律上の退去義務になるわけではありません。

借地借家法は、建物を借りて生活や営業を営む人々を守るために、貸主側に「正当事由」という高いハードルを課しています。

正当事由の判断は、複数の事情を総合的に比較・衡量するものであり、弁護士であっても、事前に見通しを持って進めることが容易ではない、難しい問題です。

だからこそ、「自分のケースはどうなのか」を一人で抱え込まず、早い段階で専門家にご相談ください。

2 当事務所の弁護士費用

初回法律相談料
60分 1万1,000円(税込)

建物明渡(家賃滞納以外の理由による立退請求~用法違反など)

手続 着手金(税込) 報酬金(税込)
交渉・訴訟 55万円 賃料の 5ヵ月分

※但し、報酬金の最低額は 55万円(税込)となります。

建物明渡(家賃滞納)

建物種別 着手金(税込) 報酬金(税込)
居住用建物 27.5万円 27.5万円
非居住用建物 38.5万円 38.5万円
【オプション】
  • 未払賃料を回収した場合: 回収額の 16.5%
  • 占有移転禁止仮処分: 22万円

※非居住建物とは、店舗・オフィス等を指します。

土地明渡し

※経済的利益(固定資産税評価額の2分の1等)を基準とします。

手続 着手金(税込) 報酬金(税込)
交渉 8.8%
(最低33万円)
17.6%
調停・訴訟 8.8%
(最低44万円)
17.6%

※但し、報酬金の最低額は 55万円(税込)となります。

立退料の請求(賃借人側):賃貸借契約の継続主張等も含む

手続 着手金(税込) 報酬金(税込)
交渉 11万円
立退料の獲得
・300万円以下: 55万円
・300万円超: 11% + 22万円
契約継続(住み続ける)
賃料の 1ヵ月分
訴訟 22万円
立退料の獲得
・300万円以下: 55万円
・300万円超: 11% + 22万円
契約継続(住み続ける)
賃料の 3ヵ月分

※賃貸借契約継続の場合、報酬金は最低 55万円(税込)からとなります。

交渉・訴訟の費用(目安)

経済的利益 着手金 報酬金
300万円 以下 最低33万円 17.6%
300万円超 ~ 3000万円 以下 5.5% + 9.9万円
(最低33万円)
11% + 19.8万円
3000万円超 ~ 3億円 以下 3.3% + 75.9万円 6.6% + 151.8万円
3億円 超 2.2% + 405.9万円 4.4% + 811.8万円

※報酬金の最低額は 11万円(税込)となります。
※総額の下限は、交渉44万円~法的手続66万円~、となります。

3 ご不安な方へ|よくいただくご質問

まだ大きなトラブルになっていません。「ちょっと怖い・おかしい」程度の不安や違和感でも相談してよいですか?

もちろんです。
不動産トラブルは、初期対応が非常に重要です。
契約内容の確認や、相手方への最初の通知(内容証明郵便など)を法的に正しく行うことで、被害の拡大を防ぎ、有利に交渉を進められる可能性が高まります。
「不安」・「違和感」の段階でご相談いただくのがベストタイミングです。

相談料はいくらかかりますか?

初回相談料として、1時間以内:1万1,000円を頂いております。
以降、30分以内の延長ごとに5,500円を頂いております。

弁護士費用規定を見ても、よく分かりません。

ご安心ください。
ご相談の際に、事案の内容をうかがった上で、着手金や報酬金について明確なお見積もりをご提示します。
ご納得いただいてから契約となりますので、予測不能な費用が出る心配はありません。

相談方法を教えてください。

以下のいずれかの方法でご相談を承っております。

  • オンライン相談(Google Meetなどを利用します)
  • ご来所による対面相談

※正確な状況をお伺いするため、恐れ入りますが、お電話やメールのみでのご相談は承っておりません。

オンライン相談が可能とのことですが、遠方(地方)からの相談も対応していますか?

はい、もちろんです。
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これまでにも、北は札幌市から、南は那覇市や宮古島市まで、遠方のお客様からのご相談・ご依頼実績がございます。
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相手(売主・買主・不動産会社)と直接話したくありません。弁護士に全て任せられますか?

はい、お任せください。
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相手方からの連絡にストレスを感じることなく、法的な手続きを進めることができます。

相談の際、どのような資料を準備すればよいですか?

必須ではありませんが、以下の資料をお持ちいただくと相談がスムーズです。

  • 契約書(売買・賃貸借)
  • 重要事項説明書
  • 物件の図面、パンフレット
  • トラブルの内容がわかるもの(写真、メール、相手方からの通知書など)
  • 経緯をまとめたメモ(時系列で何があったか)

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    弁護士紹介

    弁護士 岩﨑孝太郎
    弁護士
    岩﨑 孝太郎
    • 1981年生まれ
    • 1997年文京区立第十中学校卒業
    • 2000年私立巣鴨高校卒業
    • 2006年東京大学教育学部卒業
    • 2008年東京都立大学法科大学院卒業
    • 2009年弁護士登録
    • 2024年文の風東京法律事務所を開設
    弁護士 小川弘義
    弁護士
    小川 弘義
    • 1985年生まれ
    • 2004年神奈川県立横浜翠嵐高校卒業
    • 2009年一橋大学法学部卒業
    • 2011年東京都立法科大学院卒業
    • 2012年弁護士登録
    • 2024年文の風東京法律事務所を開設

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    〒112-0004
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    2

    ご相談(初回相談料:1時間あたり1万1,000円)

    法律上の問題点や採り得る手段などを専門家の見地よりお伝えします。

    問題解決の見通し、今後の方針、解決までにかかる時間、弁護士費用等をご説明いたします。

    ※ご相談でお悩みが解決した場合は、ここで終了となります。

    STEP
    3

    ご依頼

    当事務所にご依頼いただく場合には、委任契約の内容をご確認いただき、委任契約書にご署名・ご捺印をいただきます。

    STEP
    4

    問題解決へ

    事件解決に向けて、必要な手続(和解交渉、調停、裁判)を進めていきます。

    示談、調停、和解、判決などにより事件が解決に至れば終了となります。

    STEP
    5

    終了

    委任契約書の内容にしたがって、弁護士費用をお支払いいただきます。
    お預かりした資料等はお返しいたします。

    STEP
    6

    不動産の法律相談は、ぜひ
    お気軽にご連絡ください

    全国対応

    Zoom、Teams、
    Google Meet等にて

    相談料

    1時間
    11,000

    (税込)

    詳細は🔗不動産トラブル特設ページをご覧ください。