クレームの対応過程において、当社の担当者にミスがある場合だけでなく、何ら対応に問題がないと思われる場合であっても、「お前じゃ話にならない、上司を呼んで来い!」など、担当者の変更を求められることがあります。

このようなクレーマーの要求に対して、どのように考えるべきでしょうか。
どのように応対するのが適切なのでしょうか。

大前提として、会社として誰を担当として当たらせるのかは、会社の裁量(権限)であり、クレーマーに指定する権利はありません。

そのため、クレーマーが上司や社長など責任ある地位の者との交渉を求めてきたとしても、会社として応じる必要性はありませんし、本来の担当者が引き続き対応するのが基本です。

ただ、最初の応対者がミスを犯してしまい対応が行いづらい場合や、クレーマーが凄んできており応対者が対応に支障をきたしている場合など、当初の応対者において対応を継続することが、会社にとって望ましくない場合もあります。

このような場合には、会社の裁量として、応対者を代えることは自由ですので、対応者を上司などに代えて引き継ぐことは全く問題ありません。

通常対応で収まらないクレームが発生した時点で、応対者を代えることよりも、まずはできる限り複数での対応を心掛けたいです。

会社の規模にもよってしまい、中小企業では現実的にはなかなか容易に行えるものではありませんが、少なくとも常に念頭には置いていただきことです。

ポイントは、あくまでもクレーマーの要求を受け容れて担当者を代えるのではなく、会社の都合により担当者を交代することを告げることです(たとえば、継続対応すると他業務に支障が生じている、などの理由を告げます)。

クレーマーの要求をのんで、上司や責任者などが対応にあたったとなると、クレーマーの要求に従ったことに他なりません。

このような場合、クレーマーは味を占め、次なる要求を突き付けるなど、要求がエスカレートし始めます。

その他のポイントとしては、上司などが対応を引き継ぎ、さらに対応に苦慮している場合であっても、社長はクレーム対応を行うべきではないことがあります。

社長は会社の代表者であり、社長が外部に伝える内容は、その一言一句が対外的には会社の決定と受け止められます。

クレーマーは、社長が出てきたからそれで納得して引き下がる可能性は低く、目の前の決裁権者さえ丸め込めば自身が要求が通ると考え、より一層クレームは苛烈化しがちです。

この記事のポイントは、応対者を決めるのは会社であり、クレーマーに選ぶ権利はないこと、会社の都合により応対者を変更することは自由であること、決裁権者(社長)などは直接対応をしないことを内容としています。

より詳しい説明をしていきます。

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第1 クレーム対応の基本的な対応要領

1 常にクレームの正当性を考える

クレーム対応においては、顧客の主張を聞き事実関係を調査しながら、正当なクレーム不当なクレームかの判断をします。

どのようなクレームにおいても、この流れはルーティーンとして行います。

そして、正当クレームには真摯に対応する一方、不当クレームに対しては断固として拒否し、関係遮断を求めることがクレーム対応の基本です。

詳細は、以下の参考記事をご覧ください。

クレームが発生した場合には、そのクレームが正当なクレームであるかどうかを検討します。
正当なクレームである場合には真摯に対応し、不当なクレームである場合には拒否し、法的に解決を図ります。
クレーム対応では、正当か不当かの判別を行い、その分類によって目指すべきゴールが変わります

2 社長・上司・責任者などの決裁権者を求めるクレーム

顧客対応を誰が行うのかは、企業にとっての人員配置の問題であり、会社の裁量(権限)によって行われるものです。

そのため、顧客に担当者を選んだり、代えたりするよう依頼する権利はありません。

仮に会社に落ち度がある場合であっても、担当者からの適切な謝罪があれば足りることが一般的です。

不必要な社長や上司による謝罪要求は、要求内容がそれに見合っていない場合には、「不当クレーム」として拒否して構いません。

第2 具体的な対応要領

1 カスハラ対策としてのクレーマー対応(1人で対応させない)

🔗「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年厚生労働省告示第5号)において、「事業主が顧客等からの著しい迷惑行為に関し行うことが望ましい取組」も記載され、「相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備被害者への配慮のための取組(被害者のメンタルヘルス不調への相談対応、著しい迷惑行為を行った者に対する対応が必要な場合に1人で対応させない等の取組)」などが求められます。

決裁権者などの対応を求めるクレーマーは、容易に対応できる場合は少ないでしょう。

そのため、当初の担当者が引き続き対応にあたる場合であっても、担当者任せにするのではなく、組織で情報を共有し、複数で対応にあたることや、後方からのサポートを行うことは必要不可欠といえます。

2 担当者の交代(エスカレーション)~ 企業の適切な人員配置

繰り返しになりますが、担当者を誰にするかは会社の権限として自由に行うことができますし、クレーマーに担当者を選ぶ権利はありません。

そのため、上司や上席の者への引継ぎではなく、事案に応じて、従前の担当者と同じ部署の他の従業員に担当を切り替えたり、従前の担当者に別の担当者を加えて複数で対応することも考えられます。

このような選択肢の中で、会社の判断として、担当者を上司や責任者などに変更することが適切と考えられる場合には、担当者を上司などに変更します。

クレーム対応の場面では、このことを「エスカレーション」といいます(「拡大」、「上昇」の意味を持つ言葉です)。

3 社長(決裁権者が対応する場合)

決裁権者(特に社長)がクレームの直接対応を行うなことは、クレームの苛烈化を招き、避けるべきです。

もっとも、会社の規模や事案の内容(顧客の生命・身体に関わる重大なケース)によっては、社長自身が対応すべき場合もあるでしょう。

その場合でも、上記のエクスカーションと同様に、クレーマーの要求に従ったわけではなく、あくまでも会社として社長が対応にあたることが適切だと考えたことを伝えます。

なお、会社の規模により、クレーム対応が組織的に行いづらい場合(従業員が数名など)には、弁護士警察など、外部の者と連携をすることで、クレームに強い組織作りを行うこともできます。

クレーム対応におけるエクスカーションは、応対者から第二次応対者(上司や責任者)に代わったとしても、決裁権者’(社長)は出さず、弁護士などに委任すうrことが効果的です。
社内だけでなく、社外の専門家と連携することで組織的に対応できるようになります

4 具体的対応イメージ

応対イメージ①

一次応対者が適切にクレーム対応を行っている場合に、担当を代えろとのクレームが出た場合。

悪質クレーマー

社長を呼んでこい!
社長とでなければ話をしない!

対応者

私が担当者ですので、これからも私が責任をもって対応させていただきます。

悪質クレーマー

お前じゃ話にならない!

対応者

(弱気になる必要ない!)
会社には私から報告をしておりますので、私の対応が会社の対応とお考えいただいて構いません。

悪質クレーマー

ちゃんと会社に報告しているか分からないし、後でひっくり返されても困るのでね。

対応者

そうですか、それでは私とお話合いはできないとのことですね。

申し訳ありませんが、弊社では対応できる者がおりませんので、これで打切らせていただきます。
(打切る行為のみを上席が対応することも可)

応対イメージ②

クレームの事実聴取(内容確認)の段階から、責任者を要求された場合。

悪質クレーマー

決裁権ない奴に話しても無駄だろ?
責任者を出してよ。

対応者

決裁権はありませんが、私にて事実関係を確認致します。

悪質クレーマー

無駄な時間を取らせるなよ。

対応者

私が担当致しますが、ご納得されないのでしたら、このお話は終了となりますがよろしいでしょうか。
(応じなければ、打切りへ)

【参考】平行線を作る問答集(例文)!クレーマーを撃退する想定事例
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 クレーム対応は、堂々巡りの会話でOK!!
https://ik-law.jp/claim_parallel-words/

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第3 クレーム対応は日常の備えから ⇒ 顧問弁護士への相談

1 当事務所の考え

不当なクレーム、悪質なクレーマーから会社を守るためには、会社が一丸となり毅然とした対応を行う体制構築が必要不可欠です。

そのためには、継続的な支援が必要不可欠なものと考えており、顧問契約の締結をお願いしています。

弁護士 岩崎孝太郎

【クレーム対応基本プランの提供サービス】

クレーム対応案件における弁護士の活用法は、対応が困難、もしくは判断に迷う事例について、随時ご相談を行います。
そして、定期的に検討会を行い、対応の是非と同種事例への対応策を打合せします。

その上で、これまでに発生した事例に対する検証を行い、それを基にした対応マニュアルを整備します。

法的手続を除いて代理人としての窓口対応業務までも含めていますので、弁護士費用を予算化できますし、コスパ良く外注できる存在としてご活用いただけます。

1~2年の継続により、クレーム対応業務を内製化していき、通常の顧問契約にダウンサイジングしていくことも可能です。

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売上を上げるツールとしての顧問弁護士活用法!

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クレーム対応マニュアルを弁護士が伝授します!

当事務所のクレーム対応のまとめ記事です

2 弁護士費用と提供サービスプラン

クレーム対応:基本プラン(6ヵ月~)

月額顧問料は、11万円(税込)。
【顧問契約提供サービス】
法律相談(法律問題全般の随時のご相談)、クレーム対応の内製化支援、契約書・社内規程のチェック等、対応マニュアルの作成・改訂、個別事件における代理人窓口対応、顧問先企業での初回無料セミナー。
【オプションサービス】
顧問先企業におけるセミナー(8万8,000円)、法的手続の代理人対応(33万円~)

クレーム対応:代行特化プラン

弁護士への委任を個々の案件ごとではなく、予算を設定して毎月定額化させたい場合に、特化プランを準備しています。
目安として毎月3件程度を上限に想定していますが、個別相談いたします。

当事務所におけるクレーム対応の特化プランです。
基本として1年間のご契約をいただき、毎月22万円×12ヵ月(税込)
定期的にクレーム対応代行を依頼したい事業者の方に

民事全般:基本プラン

上記は、クレーム対応用の特別プランですが、事件対応の一般的なプランもご利用いただけます。

この場合、毎月5万円~の月額顧問料(6ヵ月~)に、以下の事件対応費用(着手金+報酬金)となります。

通常事件の場合と同様に、月額顧問料5万円~に、事件対応費用として、着手金、報酬金を経済的利益にあてはめて算定することとしています。

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ご相談については、予約制となっております。
来所相談だけでなく、Zoom相談も対応しておりますので、全国対応しております。

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相談時に必要なもの

事前に以下のものをご準備いただくと、ご相談がスムーズに進みます。

  • 相談内容の要点をまとめていたメモ
  • ご相談に関する資料や書類
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2

ご相談(初回相談料:1時間あたり1万1,000円)

法律上の問題点や採り得る手段などを専門家の見地よりお伝えします。

問題解決の見通し、今後の方針、解決までにかかる時間、弁護士費用等をご説明いたします。

※ご相談でお悩みが解決した場合は、ここで終了となります。

STEP
3

ご依頼

当事務所にご依頼いただく場合には、委任契約の内容をご確認いただき、委任契約書にご署名・ご捺印をいただきます。

STEP
4

問題解決へ

事件解決に向けて、必要な手続(和解交渉、調停、裁判)を進めていきます。

示談、調停、和解、判決などにより事件が解決に至れば終了となります。

STEP
5

終了

委任契約書の内容にしたがって、弁護士費用をお支払いいただきます。
お預かりした資料等はお返しいたします。

STEP
6

クレーム・カスハラ対応には、会社のトップが不当クレームに対して毅然と対応する姿勢を明確にする必要があります。

大きなストレスやうっぷんが溜まっている社会であっても、会社を悪質クレーマーから守る戦いを、専門家としてサポートします。

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