Q

時々発生するクレームの中で、要求が分からなかったり、大声で怒鳴られ落ち着いた対応ができないものがあり、どのような対応を取るべきか分かりません。

このような通常の範囲で収まらないクレームを念頭において対応を行うには、どのようにすればよいでしょうか?

A

クレーム対応においては、まずクレームにも誠意をもって丁寧に対応すべき正当クレームと、要求を拒絶するべき不当クレームの2種類があることを認識します。

そのうえで、クレームが発生した初期段階では正当クレームか不当クレームかをすぐに判断することは難しいので、以下の流れ(手順)を順守して対応にあたります。

クレーム対応においては、この手順はルーティーンとして、毎回必ずこの手順に従った対応を心がけます。

そして、不当クレームと判断できる場合には、不当クレーマーは会社にとって業務妨害者でしかありません。
そのため、最終的には、関係遮断、つまり取引の断絶を目指していきます。

クレームには、正当クレームと悪質クレームがある。 正当クレームには、誠意をもって丁寧に対応する必要がある一方、不当クレームは、もはや会社の業務妨害者としてみなし、拒否すること。最終的には断絶を目指し、法的な解決を志向します。
クレームの正当性によって対応を変えるべきことを理解する

聴き取り~クレームの内容確認、特定

相手が求めている内容が、謝罪なのか、賠償なのか等を把握し、主張している事実関係について、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)に従って、具体的に聴き取ります

この段階では、「御社はどうしてくれるの?」など、主張内容を明確にされない場合もありますが、その場合であっても、どのような事実を根拠としてクレームを述べているかは、必ず把握します。

初期対応においては、まだクレームの妥当性が分かりません。
常識人であっても、自らが不当な扱いを受けると当然感情的になりますので、謝罪の姿勢を示しながら慎重に対応しましょう。

STEP
1

客観的事実関係の調査・把握

従業員や関係者に対する事実確認と、客観的資料の収集を行います

クレームについての「聴取内容の裏付けはあるか」、「どの程度の客観証拠の下支えがあるのか」という点を中心に事実関係の調査、把握を行っていきます。

STEP
2

法的責任の有無・程度の判断、検討をします

把握できた事実関係を基にして、どのような対応を行うべきか検討します

特に法律的にどこまでの責任が発生するのかについては、弁護士などの専門家に判断を仰ぐと良い部分です

STEP
3

対応方針を決定し、具体的対応にあたる。

対応方針が決定したら、その方針に則り、一貫した対応を行っていきます

STEP
4

クレーム対応は、上記流れを徹底し、要求内容が生じ得る法的責任に比して不当であったり、要求手段・態度がクレーム内容に比して不相当であるかの判別を行います。

そして、正当なクレームと判断できるものには誠意をもって対応し、不当なクレームと判断できる場合には、毅然と要求を拒否します

クレームの発生に対し、正当クレームであれば、真摯に対応します。
これに対して、そうでない、つまり不当クレームであれば、要求を拒否します。

この記事では、クレーム対応の基本として、正当なクレームと不当なクレームを区別する意義、その方法と具体的対応要領について解説します。

なお、正当なクレームと区別すべき不当クレームの言い方は、「悪質クレーム」、「ハードクレーム」、「モンスタークレーマー」などと呼びますが、いずれも同じ意味で用いています。

(まとめ記事)弁護士が伝授【クレーム・クレーマー対応】悪質・不当要求と戦う指南書
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クレーム対応の解説記事をすべて網羅したまとめ記事です
https://ik-law.jp/claim_lawyer/

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目次

第1 「クレーム対応」に対する基本的な考え方

1 クレーム対応は、正当・不当クレームの区別から始まる

カスタマーハラスメント」という言葉にも代表されるように、近年、顧客等(取引先も含む)からの不当要求行為・悪質なクレームにより、会社の円滑な業務が阻害され、対応にあたる従業員が心身共に疲弊してしまう被害が発生しています。

クレームを「宝の山」と捉え、顧客の納得・満足を第一に顧客対応を心掛けるという企業理念はとても大切なことで、日本企業が世界に誇るべきことだと思います。

しかし、これをどのような人にも」、「いつまでも」貫こうとすることは、全く別の話になります。

モンスタークレーマーは、どんなに傾聴し、懇切丁寧に説明し理解を得ようとしても、また元の主張に戻り、延々と堂々巡りを繰り返します

これでは、会社の業務に重大な支障をきたし、応対する従業員は疲弊するのも当然です。

このようなクレーマーに対し、顧客主義で接しても、商品やサービスの改善につながることはなく、かえって自社の従業員を疲弊させ、やる気を失わせ、結果として顧客に対するサービスが低下していくと理解され始めました。

【参考】 カスタマーハラスメント(カスハラ)被害から会社を守る対策
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悪質クレーマー(不当要求者)は「お客」ではない!!
https://ik-law.jp/cushara/

このような社会背景、考え方から、正当クレームに対しては従前の顧客主義を堅持し、丁寧かつ誠実な対応を行う一方、不当クレームに対しては、顧客として扱うことを放棄する対応が必要と考えられるようになりました。

すなわち、不当クレーマーは、その対応により従業員が疲弊し、他の通常業務にも悪影響を及ぼす業務妨害者として捉え、毅然とした態度で要求を拒否し、なおも要求が続く場合には、取引を断絶する相手として、取引遮断を求めることが必要になります。

不当悪質なクレーマーは、もはや顧客ではなく、業務妨害者として扱うことが必要になります。
そのため、モンスタークレーマーに対しては、取引の断絶を図ることが必要です。

2 お客は神様ではない ⇒ お客を選ぶ権利(契約自由の原則)

私たち民間業者は、万人に対して物を売ったり、サービスを提供する義務はありません。
誰を取引相手とし、誰を取引相手から除外するのかは、その事業者の自由です。

悪質なクレーマーは、この契約自由の原則を根拠として、取引から除外します

そして、契約自由の原則から、取引相手を選ぶ権利がある以上、取引を除外する理由について、説明する義務もありません。

会社にとって、顧客を大切すると同時に、悪い顧客とは決別し、不当なクレーマーから従業員を守る視点も必要とされるようになったのですね!

3 クレームの区別 ⇒ 「クレーム対応の基本三原則」

このように「クレーム対応」といっても、単純に一括りにするのではなく、事実関係を調査して、誠実に対応するものとそうでないものに峻別し、対応を分ける必要があります。

この考え方を要約すると、次の3つを頭に入れていただければ、現場対応において大きく誤る可能性は低くなるでしょう。
「クレーム対応」といえば、この基本三原則をイメージして欲しいと思います。

クレーム対応の基本三原則で、①クレーム事実を確認する、②正当なクレームは誠実に対応する、③不当なクレームは拒否、法的に解決することを目指します。
クレーム対応の基本三原則
弁護士

「不当クレーム」に対しては、当方に非がない場合だけでなく、非があったとしても、法律に従った責任を負えば良いだけです。
悪質なクレーマーに付き合う必要はありません
このように考えることで、現場対応で気負う必要はなく気を楽にして欲しいと思います。

4 拒絶すべき「不当なクレーム」とは?

それでは、クレーム対応において拒絶すべき不当なクレームは、正当なクレームとどのように区別すれば良いでしょうか?

UAゼンセン流通部門の悪質クレームの定義、及び厚労省のマニュアル(カスハラの定義)において共通して定められていることは、要求「内容」、又は要求「手段・態様」が著しく不相当であるものを対象としています。

正当なクレームと悪質クレーム(不当なクレーム)を区別する基準として、要求内容と要求方法のいずれかにおいて相当性を欠いている場合をいう。
正当・不当(悪質)クレームの判別基準
【参考】 モンスタークレーマーとの決別~正当・不当クレームの判別方法とは?
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正当なクレームと不当なクレームは、具体的にどう区別するか?
https://ik-law.jp/claim_judge/

5 区別すべき悪質クレームの具体的行為と判断基準とは

内容や手段・態様に注目してクレームを区別するといっても、現実問題として目の前で突如として言われるクレームがどちらに属するのかを判断することが容易ではない場面も多々あります。

また、当初は正当なクレームであったのに、要求態度が激化し、不当なクレームと扱うべき場合に変化することもあります。

そのため、この正当クレームか不当クレームかを判断するにあたり、クレーマーの主張内容をしっかりと聴く作業が重要になります。

実際にも、要求内容が、法律的に判断すると相場よりは若干高額な要求をしてはいるものの意向自体は理解できるものや、要求内容は正当であるものの要求態度が若干問題ありと思われる場合など、この線引きを行うことは非常に難しいケースが多いと思います。

以下、具体的な例を列挙しますので、具体的なイメージを持っていただき、それでも迷った場合には、「顧客平等主義」を貫くことができるかどうか、を判断基準にすべきと考えます。

要求「内容」が不当~義務のない要求、過大な要求など
要求「手段・態様」が不当~威嚇を伴う、恐喝を伴うなど

【要求内容が不当の例】
 ・高額な慰謝料の請求
 ・迷惑料の要求
 ・正当理由のない返品・返金要求
 ・新品、上位機種との交換
 ・土下座の要求
 ・社長の謝罪を要求
 ・「責任者、上司を出せ」との執拗な要求
 ・自宅等に呼びつける
 ・即時の回答、約束を要求
 ・「今すぐ書面を書け」との要求
 ・「誠意を見せろ」、「自分で考えろ」の要求   

【要求手段・態度が不当の例】
 ・怒鳴る、怒る、乱暴な口調
 ・突然のアポイントなしでの執拗な訪問
 ・店頭や会社への長時間の居座り
 ・長時間の電話
 ・「役所やマスコミに言いつける」、「ネットに書く」
 ・会社の言い分を全く聞かない
 ・担当者を勝手に指定する
 ・言葉尻を捉えて攻撃する
 ・「以前にもしてもらった」、「他にしてもらった人がいる」と強弁

クレーム発生により、会社に非がない場合(法的根拠がない場合)には不当クレームと言えます。 会社に非がある(法的根拠がある場合)には、次に要求内容が正当か、要求態様(方法)が正当かを検討し、正当であれば正当クレームと言えます。 しかし、要求内容が著しく不当、または要求手段・態様(態度)が著しく不当の場合には、不当クレームというべきです。

✍ 正当クレームと不当クレームの判断に困ったら、、、

「顧客平等主義」

●相手方の要求に応じなければならない法的義務があるか?

 YES → 応じなければならない
 NO  → 必ずしも応じなくても良い

すべての者に、同様の対応・サービスをできるか?

 YES → 応じても良い。応じるのが望ましい。
 NO  → 応じてはいけない。

6 まとめ ~ クレーム対応の流れ

これまでに説明した流れを図にすると、下図のようになります。
クレーム対応においては、このフローによる対応を徹底します。

たとえば、③検討の過程や、④対応を行っている過程において、クレーマーの主張が変遷したり、新たな事実が判明した場合などには、また再度①に戻り、このフロー図に従った対応を行っていきます。

クレーム対応要領は、事実確認を行い、その事実関係に基づいてどのような責任を法的に負うかを検討し、それに対する顧客の要求を検討し、正当か不当なクレームと言い得るかの判断をします。
押さえるべきクレーム対応手順!!

第2 不当クレームへの対応「堂々巡り・押し問答を歓迎しよう」

1 不当クレームの対応ゴールは、「平行線を作る」こと

これまでに記載したフローによる対応を行った後、「不当クレーム」と判断できる場合には、もはや顧客ではありません。
そのため、会社は、当該クレーマーとの関係遮断取引の断絶を目指すべきことになります。

ここでよくあるクレーム対応の誤解として、「誠意をもって話せば最後は理解してくれるのではないか。」、「とことん付き合えば、納得してもらえるのではないか。」という期待です。

しかし、この顧客主義的な対応を心掛けることは、悪質クレーマー(=業務妨害者)に対して客観的な判断に基づく毅然とした対応をとることを抑制してしまいます。

不当なクレームに対しては、通常の対応と区別して良い、交渉を断絶しても良いと考えることで、ストレスや違和感から解放され、従業員の心身や日々の職務への悪影響を最小限に抑えることができます。

そして、対応がブレたり、安易に落としどころを探ろうとすると、相手はどこかに歩み寄れる場所、妥協点を見出そうと引かなくなりますので、ひたすら平行線を作ることを心掛けましょう。

毅然とした対応を行い、クレーマーに分かり合える相手ではないと悟らせること、すなわち会話の平行線を作ることができれば、成功なのです。

このため、会話の堂々巡り膠着状態は、悪質クレーム対応として成功しています。
具体的には、同一回答を繰り返す状態にもっていくことが大切です。

ハードクレーマーには、理解してもらおうという姿勢ではなく、分かり合えない相手として「ったく、仕方ねぇな。」と諦めてもらえるよう、平行線を作る応対を目指すべきですね。

クレーム対応の目指すべき最終ゴールは、相手に納得してもらうことや共感、理解してもらうことではなく、相手との会話の平行線を作ること、相手に諦めてもらうことにあります。

対応フレーズ文例集

シチュエーションフレーズ
相手の言っていることが分からない場合事実関係を確認させていただけますか。~について教えていただけますか。
やりたくないことを要求された場合〇〇することは、弁護士(会社の規則や第三者などを挙げてもOK)により禁止されています。
確約を求められた場合(拒否した上で)不確かなことをお約束することは、かえって不誠実になってしまいます。
〇〇するぞと言われた場合お客様の判断に対し、申し上げられる立場ではありません。(「然るべき手段を取らせていただきます。」と追加しても良い)
謝りたくなった場合お手数(ご迷惑)おかけして申し訳ありません。
【参考】 平行線を作る問答集(例文)!クレーマー対応法の具体的イメージを持つ
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例文を読み込むことでクレーマー対応のイメージを掴もう!
https://ik-law.jp/claim_parallel-words/

2 クロージング ~ 取引の断絶へ

クレーマーとの対応において平行線の作出に成功したら、堂々巡りとなる会話を繰り返し続けても仕方ありません。

最後はクレーマーとの関係遮断取引の断絶へとクロージングを行います。

取引拒絶には、口頭による説明だけでなく、書面を送付して取引拒絶意思を明確化すると共に、拒絶意思を伝えた証拠を残しておきましょう。

「繰り返しになりますが、お引き取りください。ご理解いただけない場合は、警察を呼びますよ。」と警告します

それでもなお居座り続けたり、なおも要求を繰り返す場合には、押し問答を長時間続ける意味はありませんので、警察を呼んだり、弁護士を代理人に立てる、さらには法的手続を行うなど、物理的にも精神的にも取引断絶を図ります。

さらに連絡や接触があっても、一切取り合う必要はありません。

3 初期対応からクロージング(取引遮断)までの全体の流れ

このようにクレーム対応の基本は、クレームの正当か不当かの区別をすることが中心となります。

そして、初期対応からクロージングまでを含めた全体像については、次の図をイメージすると分かりやすいと思います。

当初は、クレームが正当なものか悪質なものかが区別できませんので、謝罪の姿勢を示しつつ、要求内容を聴取します。
要求内容(言い分)を聴きながら、他の従業員の供述や証拠などから、要求内容、要求態様の正当性を判断します。
これにより不当クレーム(悪質クレーム)と判断できる場合には、毅然と拒否し、会話の平行線を作ります。
そして、堂々巡りを長時間にわたり繰り返しても仕方ないので、クロージングとして取引遮断へと向かいます。
この流れが、クレーム対応の全体像になります。
(まとめ)悪質クレーム対応の全体図

第3 明けない夜はない ~ 超ハードクレーマーには法的手続へ

1 最後は法的手続で解決を図る

このように平行線を作り、関係遮断を図っていくことが、不当クレームに対する基本的対応となりますが、それでもなお関係遮断が困難な(執拗に要求をし続ける)場合があります。

その場合には、段階をあげて、弁護士を介入させて対応窓口を一任する、警察に臨場してもらい関係遮断を強調する、法的手続(民事調停や裁判)を活用するなどの方策を執るべきです。

平行線の作出をゴールに掲げます。
不当クレームの要求を毅然として拒否し、会話の堂々巡りを目指します。
その上で、会社として説明責任を果たしたならば、単に拒否を繰り返します。
これで会話の平行線の状態、つまり押し問答や堂々巡りとなっています。
この状態で収まらないクレーマーには、書面(警告文)を送付し、取引拒絶意思を明確に伝えます。
それでもなおも引下がらなければ、警察を呼び、かつ、仮処分や裁判などの法的手続へ移ります。
平行線を作ってから、取引断絶までのプロセス。

2 弁護士・警察・法的手続をフル活用したクレーマー対応

アポのない不当要求、悪質クレームに対しては、警告文を送付、警察署へ相談、仮処分の申立て、訴訟提起という手段で対抗しましょう。

警告文の送付

まず、警告文の送付があります。

クレーマーとの関係解消を図るにあたり、一番効果的な方法は電話でもメールでもなく、内容証明郵便による警告文の送付です。

これまでお伝えしてきました現場対応と並行して進めるべきですが、内容証明郵便を活用することで、送付した事実だけでなく、会社が明確に拒絶の意思を表明したことも客観的に明らかな証拠を残すことができます。

口頭で「すでに回答している通りです。」と言っても、「だから、いつ説明したんだよ。」などと言われる場面もあるでしょう。

書面でこれ以上交渉しない旨の通知を発送しておくと、交渉を持ち掛けられても、「〇月〇日付回答書のとおりですので、交渉はいたしかねます。」と告げて、速やかに交渉要求を断ることができます。

対応者

(例 ~ 書面を送付している場合)
〇月〇日付回答書のとおりです。
これ以上、お話しすることはありません。

警察への通報・相談

そして、現場において物理的強制的に要求行為を排除する必要がある場合、特にクレーマーに問題行動(暴行、不退去、業務妨害など)がある場合には警察に臨場してもらい、刑事の面から関係遮断を推し進めます。

仮処分の申立てや訴訟・調停などの法的手続の活用へ

また、これまでの対応によっても不当要求が収まらないクレーマーには、弁護士に対応を一任し、交渉の一切を弁護士にお任せすることも効果的です。

弁護士が法律的観点から、どうして要求に応じることができないかを論理的かつ説得的に伝達します。

それでも収まらない相手には、裁判手続を活用します。

法的手続で一番迅速な手続は、「仮処分」です。
この仮処分手続において、面談禁止、来店禁止、架電禁止、メール送信禁止など、法律の力を使いながら関係断絶を進めます。

法的手続も自社で進める必要がある場合(予算等)には、訴訟だとハードルが高ければ、「民事調停」の手続も有効な手段です。

弁護士に依頼している場合には、債務不存在確認訴訟や損害賠償請求訴訟、差止請求訴訟など、裁判手続が一番効果的です。

弁護士

ここまでの対応が必要なケースは決して多くありませんが、終わらないクレーム対応もありません。
必ず終着点はありますので、最後まで諦めずに共に戦いましょう。

【参考】 架電・面談・撮影禁止「仮処分」をクレーム対応で申立てる!
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妨害・迷惑・嫌がらせ行為を迅速に禁止できる法的手続を解説します
https://ik-law.jp/claim_karisyobun/
【参考】 (第1審)民事裁判の流れを弁護士が分かりやすく解説
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クレーム対応には、「債務不存在確認訴訟」や「損害賠償請求訴訟」を使います!!
https://ik-law.jp/minjisaiban/
【参考】 「民事調停」~手続の流れをわかりやすく解説
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クレーム対応でも、話し合いの場に第三者を介入させ、こちらの土俵で戦うことを可能にしてくれます
https://ik-law.jp/tyotei/

第4 クレーム対応で知っておきたいポイント集

1 「適切な謝罪」をうまく使おう!

クレーマーとの応対において、謝罪の姿勢を示すことでクレーマーの気持ちが和らぐ効果があることは誰しも同意いただけると思います。

そのため、謝罪の姿勢を示すことで、正当なクレームをハードクレームに変えることなく落ち着かせ、またモンスタークレーマーであっても、さらに態度を硬直化させないようにすることを期待できます。

問題は、ハードクレーマーになるほど、過度に謝罪を要求したり、上司や会社の謝罪文を要求するなど、必要以上に謝罪を要求される場合があることです。

謝罪は「適切」な限度で行えば十分です。

つまり、ミスの度合いに応じた謝罪で足り、相手が納得いくまで謝罪する必要性は全くありません
過度な謝罪要求は断固拒否して問題ありません。

<謝罪のポイント>

  • 道義的な謝罪(謝罪の姿勢)を効果的に利用する
  • 軽微な間違い説明不足は、速やかに謝罪して大丈夫です。
  • 謝罪は、ミスに対応した謝罪を行います(それで十分です
  • 謝罪を要求しているクレーマーの納得を得る必要はありません!!
     ⇒ 納得するか否かは主観面で、際限がない問題に付き合う必要はありません。

道義的な謝罪・軽微な間違いや説明不足に対する謝罪の例

対応者

(例)ご不便をおかけしてしまい、お詫び申し上げます。
(例)不愉快な気分にさせてしまい、申し訳ありません。
(例)説明が足りずに、申し訳ありません。
(例)誤解を与えてしまい、お詫び致します。

クレーマーが納得しない場合の対応例

悪質クレーマー

それでは謝罪にならないよ!
そのような謝罪では納得できないな!

対応者

すでに相応の謝罪をしておりますので、これ以上の謝罪のご要望はお受けできません!!

2 不当・悪質「クレーマー」の正体を知る ~ 知ることで恐怖心が和らぐ

クレーム対応は、どれだけの経験を積んでも、楽になることはないかもしれません。
但し、クレーム対応に対する恐怖心を和らげることはできます。

クレーム対応の苦手意識は、ハードクレーマーの正体を知らないからです。
ハードクレーマーは、上に記載したようなクレームの対応手順を破壊する者です。

こちらが「落ち着いて検討したい、対応したい。」と思っていても、それを怒鳴ったり、結論を急かしたり、執拗に謝罪を要求したり、それをさせません。

しかし、クレーマーのあの手この手でくる言葉、態度の正体を知ると、以前より落ち着いて対応できるような気持ちになりませんか?

モンスタークレーマーとは、会社が行うクレーム対応の通常手順による正当・不当の判断を破壊し、会社に十分な判断する時間を与えないことで、自らに有利な結論や利益を得ようとする者をいいます。
クレーマーとは、この対応過程を壊すことで要求を実現しようとする者と心得よう!!

会社に非があれば、相応の損害賠償責任を負います。
非がなければ、何も責任を負うこともありません。

結局は、法的手続によって解決される問題です。
クレーム対応は、割り切って考えることも必要です。

3 民事だけでなく、刑事との両輪で対応する

クレーム対応では、特に暴言を吐いたり、暴力を振るう恐れがある場合など、身体に危害が及ぶ恐れがある場合もあります。
また、退去を要求しても、全く動かずに居座られる場合など、強制的に排除することが必要となる場合もあります。

このような緊急性が高い場合や、強制力が現場において求められる場合には、警察の力を借りざるを得ません。
110番通報をすることで、逮捕等にまで進むかはともかく、警察官が現場に臨場してくれることで解決する問題もあります。

ハードクレーム対応の場面では、警察に敷居の高さを感じてはいけません。
「それは犯罪行為!!」と思われる場面が実際に多々あります。

ぜひとも、クレーム対応において生じ得そうな犯罪類型については、目を通して欲しいと思います。

【参考】 悪質クレーム(不当要求)対応で覚えておきたい「犯罪」行為類型
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悪質クレームに立ち向かう法律知識を!!
https://ik-law.jp/claimcrime/

第5 行為態様別の対応

1 簡単なまとめ

クレーム対応は、座学で基本的な知識や対応要領を学びつつも、現場で急にモンスタークレーマーから詰問されると、なかなか想定していたような対応が取れないのではないかと思います。

大切なことは、現場においては、学んだことにとらわれ過ぎず、気を楽にして対応にあたることではないかと思います。
この記事で基本的な対応要領について説明しました。

他にも組織的な対応など、この記事と合わせて読むことでより一層深い理解ができるように意図していますので、ご参照いただけますと幸いです。

【参考】 「組織的に対応する」とは?(不当なクレーム・悪質クレーマーの対応)
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1人では弱くても、組織ならば強く戦える!!
https://ik-law.jp/claim_team/
【参考】 自社に非がないクレームの対応:理不尽、不合理クレーマーと決別
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自社に非がない ⇒ 「不当クレーム」の対応の流れを解説します
https://ik-law.jp/claim_no_fault/

2 行為態様別のポイント記事の紹介

この記事での対応要領を前提にして、場面ごとのポイントを解説した記事群を以下にまとめますので、ご参照いただけますと幸いです。

【参考】 電話クレーム【多数回・長時間・執拗】切り方を例文付きで解説
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電話クレームの対応ポイントを解説します!
https://ik-law.jp/claim-call/
【参考】 長時間拘束・何度も来店・暴言クレーマーの対処を例文付きで解説
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日常に潜む悪質クレーマーへの対応要領を弁護士が解説します
https://ik-law.jp/no-apomenkai/
【参考】 面談を強要するクレーマーと応対:時間、場所、人数はどうするか?
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不当要求者と面談~対応マニュアルをお伝えします
https://ik-law.jp/mendan_claim/
【参考】 スマホで動画(写真)撮影をする悪質クレーマーへの対応法
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動画撮影する悪質クレーマーに対応する術とは?
https://ik-law.jp/claim_dougasatsuei/

3 業界の特徴を踏まえた対応

行為態様だけでなく、特定の業界で多いクレームの内容や、業界ごとの特徴について記載した記事もあります。

(参考) 【モンスターペイシェント】クリニックのトラブル対応を弁護士が解説
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ハードクレーマーに負けない医療機関に必要な法的知識を解説します
https://ik-law.jp/claim_patient/

第6 弁護士費用(当事務所のサービスプラン)

1 当事務所の考え

不当なクレーム、悪質なクレーマーから会社を守るためには、会社が一丸となり毅然とした対応を行う体制構築が必要不可欠です。

そのためには、継続的な支援が必要不可欠なものと考えており、顧問契約の締結をお願いしています。

弁護士 岩崎孝太郎

【クレーム対応基本プランの提供サービス】

対応が困難、もしくは判断に迷う事例について、随時ご相談いただきます。
そして、定期的に検討会を行い、対応の是非と同種事例への対応策を打合せします。

これまでに発生した事例に対する検証を行い、それを基にした対応マニュアルを整備します。

法的手続を除いて代理人としての窓口対応業務までも含めていますので、弁護士費用を予算化できますし、コスパ良く外注できる存在としてご活用いただけます。

1~2年の継続により、クレーム対応業務を内製化していき、通常の顧問契約にダウンサイジングしていくことも可能です。

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クレーム対応マニュアルを弁護士が伝授します!

当事務所のクレーム対応のまとめ記事です

2 弁護士費用と提供サービスプラン

クレーム対応:基本プラン(6ヵ月~)

月額顧問料は、11万円(税込)。
【顧問契約提供サービス】
法律相談(法律問題全般の随時のご相談)、クレーム対応の内製化支援、契約書・社内規程のチェック等、対応マニュアルの作成・改訂、個別事件における代理人窓口対応、顧問先企業での初回無料セミナー。
【オプションサービス】
顧問先企業におけるセミナー(8万8,000円)、法的手続の代理人対応(33万円~)

クレーム対応:代行特化プラン

弁護士への委任を個々の案件ごとではなく、予算を設定して毎月定額化させたい場合に、特化プランを準備しています。
目安として毎月3件程度を上限に想定していますが、個別相談いたします。

当事務所におけるクレーム対応の特化プランです。
基本として1年間のご契約をいただき、毎月22万円×12ヵ月(税込)
定期的にクレーム対応代行を依頼したい事業者の方に

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大きなストレスやうっぷんが溜まっている社会であっても、会社を悪質クレーマーから守る戦いを、専門家としてサポートします。

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